ばち指って見たことないし、単に指が太いだけ?どう見分けたらいい?
ばち指を見たらどう対応したらいいの?
こういった疑問に答えます。
この記事の内容
- ばち指の見分け方
- ばち指の原因疾患
執筆者:ひつじ
- 2009年 研修医
- 2011年 呼吸器内科。急性期病院を何か所か回る。
- 2017年 呼吸器内科専門医
ばち指って有名だけどあんまり普段気をつけて見ない人が多いんじゃないでしょうか?でも、覚えることは実はそんなに多くないので、サクっとマスターできます。
この記事をよめば、ばち指かどうか迷ったときに判断できるようになります。
普段、呼吸器の患者さんとかかわる方は、ぜひ参考にしてみてください!
Youtubeでも解説しています。動画の方がいい方はこちらもご覧ください!
ばち指の見分け方3選【画像で解説】
一言で言うなら指が太鼓のばちのように変形した状態です。
判断すつ時のポイントをいくつかあげます。
爪と軟部組織の角度
ばち指の場合はここが180℃以上になってきます。正常では160℃以下です。
人差し指どうしを合わせる
人差し指どうしを背面で合わせたとき、正常では隙間ができます。これがばち指の人はできません。これをSchamroth Signといいます。
第一関節と第二関節の太さを比べる
第一関節と第二関節の太さを比べてみましょう。正常なら第二関節の方が太いです。しかし、ばち指の患者さんは第一関節の方が太くなります。
ばち指ってどんな病気でなるの?
では、どのような原因があるのでしょうか?
ばち指の原因疾患
種々の原因で見られます。
- 肺癌
- 悪性胸膜中皮腫
- 間質性肺炎
- 心疾患(先天性心疾患など)
- 肝硬変
- 炎症性腸疾患
なお、COPD単独ではばち指はまれです。
「COPDの患者さんにばち指が見られたら、肺癌の合併を疑う」という有名な話があります。
まとめ
まとめるとこのようになります。
- ばち指では、爪と軟部組織の角度が180℃以上になっている
- 肺癌、悪性胸膜中皮腫、間質性肺炎、心疾患(先天性心疾患など)、肝硬変、炎症性腸疾患など様々な疾患で見られる。
このポイントを意識していれば、ばち指の大部分は理解できたといえます。ぜひ、明日からの仕事に活かしてみて下さい!
何となく分かった気もするけど、覚えられない。多分明日には忘れてる。
というわけで、クイズを用意してみました。
>>ばち指ってどう判断する?考えることは?【クイズで学ぶ】
ブログよりもっといいのはない?
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また、キャリアアップで最も大事なのは、働く環境だったりします。どんな症例が経験できるか、まわりの人間関係などで、力がつけられるかは大きく変わります。
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