胸部レントゲンのポータブルと立位との違いはありますか?
胸部レントゲンはどこから読んだらいいですか?
こういった疑問に答えていきます。
この記事の内容
- 胸部レントゲンがキレイに見える撮影のコツ
- 胸部レントゲンの読影の方法
執筆者:ひつじ
- 2009年 研修医
- 2011年 呼吸器内科。急性期病院を何か所か回る。
- 2017年 呼吸器内科専門医
胸部レントゲンって最初の方は何か正常で異常なのかも分からないですよね。でも実は、初心者が見落としがちなワナで、そのレントゲン自体がかなり見にくいものだったっていうことがあります。
ここでは、見やすいレントゲンかどうかを判断するコツを解説します。
この記事を読むことで、そもそもの胸部レントゲンを見るのが少し見やすくなります。
普段レントゲンを見る機会がある方は、ぜひ参考にしてみてください!
胸部レントゲンに最適な撮影条件【3つのコツ】
胸部レントゲンのポータブルと立位との違いはありますか?
結論から言うとこの3つです。
- 体位:立位がいい
- 濃度:ちょうどいい濃さ
- 吸気:十分に息を吸っている
大事なので図にもまとめました。
では、一つずつ見ていきます。
体位:座位や臥位よりも立位がいい
立位での撮影が標準です。
見分け方は、胃泡と肩甲骨。
立位では、胃の中の空気が上に貯まるので胃泡が見えます。
また、臥位や座位に比べて肩甲骨が外側に見えます。検診で自分がレントゲンを撮った時を思い出してください。腕を外に広げるように言われませんでしたか?この腕に引きつられて、肩甲骨も外側に見えます。
肩甲骨、胃泡で区別する。
なお、臥位や座位での撮影では心臓などが大きく写ります。
下の図を見てください。
にこちゃんマークが豆電球に近いほど影は大きくなるし、豆電球から遠いほど影が小さくなります。
これと同じことがレントゲンでも起こります。背中から撮ると、心臓は離れるので小さく映ります。前から撮ると、逆に心臓は大きく映ります。
標準は立位で、患者さんが立てない時などにポータブルで臥位・座位の撮影をします。
座位や臥位よりも立位がいい
濃度:濃すぎるとよく見えない
下の図で言うと、左が適正な濃度、右が濃すぎです。
見分け方は、心陰影の後ろに血管影・脊柱・気管などが確認できることです。
脊柱、気管が心臓の後ろに見えなければ濃度が濃すぎる
吸気:十分に息を吸っているか
下の図で言うと、左が十分に息を吸っている状態です。
きちんと据えていないと、肺が膨らみ切らずにうまく見えません。
見分け方は、横隔膜が後方第10肋間にあることです。
横隔膜が後方第10肋間になければ吸気が不十分
胸部レントゲンはどこから読んだらよいか
胸部レントゲンはどこから読んだらいいですか?
次に、胸部レントゲンを読んでいく順番を解説します。
これは特に決まっているわけではないのですが、大事なポイントを挙げるならこうなります。
- 自分なりの見る順番を決めておく
- 名前、日付を最初に見る
- 見落としやすい場所を先に見ておく
- 肺野はどうせ意識しないでも見るので最後でいい
ただ、決まったのはないので個人でルーチンのやり方を1つ決めてみてください。
参考に、管理人のやり方をご紹介します。
①名前、日付
②正しい条件か?
③軟部組織、骨
④胸郭、横隔膜
⑤中央陰影の辺縁
⑥気管の透亮像
⑦左右の肺門部
⑧下行大動脈の線
⑨肺野
もちろん、これはフルで見るときのやり方です。救急で時間がない時など、状況に応じて臨機応変に短縮するのはOKです。
まとめ
以下に今回のポイントをまとめます。
- 撮影の条件のポイントは、体位、濃度、吸気。
- 座位や臥位よりも立位がよい。
- 読む順番に決まったものはないが、個人でルーチンのやり方を1つ決めておく。
- 見落としやすい場所を先に見ておく。
ここが分かるだけで、胸部レントゲンが少し見やすくなります。以上、参考になればうれしいです。明日からの仕事にぜひ活かしてみてください!
何となく分かった気もするけど、覚えられない。多分明日には忘れてる。
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また、キャリアアップで最も大事なのは、働く環境だったりします。どんな症例が経験できるか、まわりの人間関係などで、力がつけられるかは大きく変わります。
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