転職してみたいけど、初期研修からずっと今の病院だしどうしたらいいんだろう。
今までずっと医局人事だったし、自分で転職活動するのは初めて。
そんな人に解説しました。
医師の転職ってみんなやってるけど、いざ自分が初めてやるとなると分からないことが多くて不安ですよね。
今よりも条件の悪い職場に当たらないかとか、実は人間関係がすごい悪い職場に行ってしまわないかとか、いろいろあると思います。
自分も初めての転職は、どうしたらいいか分からないのでいろいろ調べまくりました。その時に調べたことを、自分の体験も交えてここにまとめました。
いろんなサイトをみなくても、ここを見れば大丈夫ってくらいまとめています。転職を考えている人も、迷っている人も是非参考にしてみてください!
- 転職したい理由を明確にする
- 始めるべき時期は?【正解:半年前から】
- 転職サイト、コネのどっちがいい?【転職サイトが圧倒的オススメ】
- 転職サイトにしてもらえること
- 転職サイトの選び方
- 転職のステップ
- 転職で失敗しないポイント
- オススメの転職サイト【比較】
転職したい理由を明確にする
まずはここからです。なんで転職したいのかをきちんと決めておきましょう。それによって、行く病院も変わってきます。
例えば、人工呼吸器を多く見たいのなら3次救急の病院になります。家庭の事情での転職だけなら、なるべく同じような病院を探すことになります。
転職の動機で多いものは?
他の人がどうなのか、気になりますよね。
ここで、リクルートドクターズキャリアのアンケートを引用してみます。
多いのが、収入、スキルアップ、家庭の事情、勤務条件の改善、人間関係です。これは自分の参考にもなります。
自分が当初思っていた動機の他に、これらの条件も大丈夫か、思い浮かべてみるといいでしょう。
始めるべき時期は?【正解:半年前から】
動き始めるのがだいたい転職の半年前くらいです。
実は早すぎても、求人が流動的なため決められないことも多いです。
どんな風に進むかは転職のステップで詳しく書いています。
情報収集も含めると1年前でもよい
先ほどの半年前は、転職サイトに登録したりする時期です。つまり、情報収集はもっと早くてもいいです。
転職サイトの担当の人に、ある程度希望を伝えられるようにはなっておきたいですしね。
求人の多いシーズンは1~3月、6~8月
転職チャンスは、新年度の4月や下半期の10月。求人はその3カ月くらい前から増加していきます。この時期に、積極的に申し込んでいった方がよいでしょう。
6月から8月は、新年度体制も落ち着いてくる時期です。そのため、転職活動がしやすいという特徴もあります。
転職サイトとコネ、どっちがいい?【転職サイトが圧倒的オススメ】
結論からいくと、転職サイトが圧倒的にオススメです。自分は両方しましたが、最初は転職サイトがこんなに便利とは思いませんでした。
次に転職をもしするなら、転職サイトに絞ります。
メリット
はっきりいってメリットだらけです。
- 無料
- 選択肢の数は、個人のコネでは絶対かなわない
- つまり、年収アップやスキルアップなど、好条件での転職がしやすくなる
- 非公開の求人もある
- 病院の内情も教えてくれる
- 履歴書や契約書やアポイントなど、面倒な手続きを代行してくれる
- 待遇面の交渉もしてくれる
- 医師のキャリアや面接対策など、アドバイスをくれる。
特にスポットアルバイトではなく転職が目的なら、担当の人がついてくれます。
担当の方も転職のプロです。面接など客観的なアドバイスをくれるので非常に助かります。さらに、手続きを代行してくえるし、待遇の交渉もしてくれます。
組織の力で、個人のコネでは絶対かなわない求人を持っています。その分、いい条件のところに転職できる可能性もあがります。
さらに、サイトを見ても書いていない、非公開の求人も紹介してもらえます。
どうして無料なの?
求人を出している施設が、転職サイトに料金を支払っているからです。
転職する側には1円もかかりません。転職先からサイトにお金を出しているからと言って、給与から手数料をひかれることはありません。
デメリット
- 担当の人が外れの時もある
本当は思い浮かばなかったのですが、あえて言うならこれです。
ただ、これは複数の転職サイトに応募することで防げます。 あと、合わないと感じたら変更を伝えることもできます。
転職サイトにしてもらえること
以下が基本的なサービス内容です。
- 求人を紹介してもらえる
- 履歴書を作成してもらえる
- 面接対策などをサポートしてくれる
- 求人先への応募・面接の調整をしてもらえる
- 面接へ同行してもらえる
- 条件の交渉をしてもらえる
- 契約書などの作成を行ってもらえる
最初は、履歴書を書いてもらえるとは思わなかったし、面接に同行してもらえるとも思いませんでした。
かなりサービスは手厚いです。
転職サイトの選び方
複数の転職サイトに登録する【最重要】
ここが最重要です。
一番の理由は、そのサイトの中でどんな担当の人にあたるか分からないということ。
しっかしした会社でも、そこに働いている人にはいろんな人がいます。仮に担当が優秀な人でも、自分と相性が良くないってこともあるかもしれないし。
あとは、1社のみでは案件が比較できないということ。得られる情報が増えることで、比較吟味して、より自分にあった病院がみつかる可能性が上がります。
ちなみに、複数のサイトに申し込むことを申し訳なく思う必要は全くないです。エージェントの人もだいたい分かっているので。
あとでいろいろ書きますが、正直大手3社に申し込めば、まず失敗はないです。
常勤か非常勤か
各サイトによって、得意分野には差があります。例えば常勤が多いか、非常勤が多いか。
各サイトで検索してみて、自分の望むスタイルの勤務のヒット数が多いところに申し込むといいでしょう。
自分が住む地域の求人が多いか
サイトによって、求人の多い地域の差があります。
自分の就職する地域で検索して、各サイトを比べてみましょう。
なお、当サイトの中でも、こちらで各サイトの特徴をまとめてみました。選ぶ際の参考にしてみてください。
大手を中心に、自分の勤務スタイル、地域が多めのサイトを3社登録する。
転職サイトに登録してからどうなるの?【流れを説明】
実際どのような流れになるのか、イメージが分かりにくいですよね。自分の体験も交えながら説明します。
その1 面談
転職エージェントに登録すると、転職エージェントの担当者から連絡がきます。そして対面や電話等で面談を行います。
いまはZoomなどもやってたりするんでしょうか。対面の場合は喫茶店などです。費用も出してもらえます。
求人の一覧を見ながら進めるので、対面がおすすめです。
面談の前にあらかじめ条件を言っておくと、それを調べてきてもらえるのでスムーズに進みます。
希望は遠慮せずに面談で伝えておきましょう。
その2. 転職先の面接申し込みへ向けて、担当者と調整
面談を通して、求人を紹介してもらいます。
最終的に面接したいと思うところが決まるまで、メールでやり取りを行います。転職エージェントだからこそ、病院の内情を教えてもらったり、転職のアドバイスをもらえたりします。
書類で希望されるところが見つかれば、見学の調整もしてくれます。
その3 面接先が決まってから面接まで
見学が終わり面接先が決まってからも、いろいろサポートしてくれます。主にはこれら。
- 面接日程の調整
- 履歴書の代行作成
- 職場の見学
- 面接へ向けてののアドバイス
その4 いよいよ面接
面接には同行してくれます。
自分から聞きにくいような条件面のことも、代わりに聞いてくれたりします。
そしてここが重要ですが、待遇面に関して交渉もしてくれます。これは、面接の申し込みの段階からずっとです。
その5 採用決定後
採用が決定した後も、いろいろサポートしてくれます。
- 条件の最終交渉
- 手続きの代行
- 揉めないための退職のアドバイス
転職で失敗しないポイント
失敗のパターンは、「実際に働き始めると思ったのと違った」ということに集約されます。
例えば、このような例です。
- 給与条件がいいけど激務だった
- 事務作業がやたらと多い
- 違う業務をさせられる
- 中の人間関係が悪い
- 病院の症例数が多いけど1人あたりの症例数が少ない
これらのような失敗を避けるためには、やっぱり情報が大事。主に自己の情報と、病院の情報に分類できます。
転職で失敗させない対策 ~自己分析~
自己分析でできる対策としてはこのあたり。
- 希望条件に優先順位をつけること
- ゆずれない条件を明確にしておくこと
- 一つの条件に固執しすぎないこと
- エージェントに細かく情報を伝えること
転職で失敗させない対策 ~情報収集~
また、病院の情報収集としてのポイントはこのあたり。書面上の情報のみでなく、現場の情報も大事です。
- 複数の病院を見学比較する
- 見学の際は中の人にも注意
- 体制も確認しておく
- 焦って転職しない
参考に、リクルートドクターズキャリアからアンケート調査を引用します。
条件面で、転職を成功させるポイント。
転職先選択の面で転職を成功させるポイント。
オススメの転職サイト【比較】
医師転職サイトは、さまざまなものがあります。 登録するべきサイトは、「大手を中心に、自分の勤務スタイルにあったサイトを3社」です。
2021年1月時点で、「医師 転職サイト 比較」でGoogle検索をしました。そして、ヒットした上位10サイトに載っていたのを調べてみました。
すると、医師転職エージェントは合計で19社ありました。そのうち、比較サイトに数多く載っていたエージェントの、上位3社を大手としてご紹介します。
同時に、それぞれのエージェントの求人数も調べました。求人数が多いほど、理想の職場に出会える可能性が高くなります。
「大手を中心に、自分の勤務スタイルにあったエージェント」を選んでいただければと思います。
他のサイトもより詳しく見たい人は、医師・転職サイトのランキング【全20サイト比較。実際に検索してみた】も参考にしてみてください。
第1位 エムスリーキャリアエージェント
医師登録6年連続NO.1!
年間1万人以上の転職実績!
会員数は28万人を誇るM3グループが運営している転職サイトです。年間1万人を超える実績があり、抜群の知名度です。
非常勤や単発のバイトまで揃っていますが、特に常勤の方が強いです。年収2,000万円オーバーや当直なしなど、他では少ない求人も多数あります。
コンサルタントは医療経営士の資格が義務付けられています。個人情報を守ることなどが徹底されており、転職した医師の満足度は96.1% です。
常勤 | 非常勤 | スポット |
12881 | 3770 | 2921 |
一般病院 | 療養型病院 | 精神科病院 |
6249 | 391 | 559 |
老健施設 | 診療所 | 産業医 | リハビリ |
133 | 1943 | 13 | 記載なし |
第2位 マイナビDOCTOR
40年以上の実績、2万以上の医療機関との取引がある大手!
人材企業のマイナビが運営しており、40年以上の実績や、2万以上の医療機関との取引がある大手です。高年収の求人から未経験可まで幅広い求人があります。
企業の求人もあり、産業医の求人も豊富。マイナビDOCTORの独占の求人もあります。
関東に強い特徴があり、約70%が首都圏です。それでありながら全国にオフィスがあるため、地方の求人もまんべんなくカバーして、Uターン転職を考えている人にもオススメです。
常勤 | 非常勤 | スポット |
11025 (非公開38587) | 10883 (非公開38090) | 6 (非公開21) |
一般病院 | 療養型病院 | 精神科病院 |
記載なし | 記載なし | 記載なし |
老健施設 | 診療所 | 産業医 | リハビリ |
記載なし | 記載なし | 記載なし | 記載なし |
第3位 リクルートドクターズキャリア
求人数、求人の質、サポートのすべてでトップクラス!
転職最大手のリクルートが運営している転職サイトです。37年以上の実績とノウハウがあり、求人数、求人の質、サポートのすべてでトップクラスです。利用者の支持率は83%にもなります。
高収入・好条件の求人からアルバイトまで、様々な求人をカバーしています。特に首都圏の求人は他と比べてもトップクラスです。
他と違い、無料登録だけで、科目別の転職動向、転職の成功事例、非公開求人情報などが閲覧が可能になります。まずは登録するのがオススメです。
常勤 | 非常勤 | スポット |
10516 | 3286 | 0 |
一般病院 | 療養型病院 | 精神科病院 |
7314 | 1357 | 525 |
老健施設 | 診療所 | 産業医 | リハビリ |
60 | 1098 | 33 | 109 |
というわけで、いかがでしたでしょうか。
みなさまが、理想の職場に巡り合えますように!